SIMGOT EA1000 Fermat
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概要DETAIL
SIMGOT EA1000はIEM。1DD+1PRドライバー構成、インピーダンス16Ω、感度127dB、周波数特性10Hz-50kHz、2Pin 0.78mm端子、3.5mmプラグ、筐体Metal alloyを採用する。
編集部講評REVIEW
単なる流行を超えた「美音とダイナミクス」の結晶
SIMGOT EA1000 Fermatは、10mmダイナミックドライバーと6mmパッシブラジエーターを組み合わせた有線IEMで、実売価格は約23,000円前後です。SIMGOTのフラグシップ機であるEA2000で培われたデュアル磁気回路技術やアコースティック構造を落とし込んだモデルにあたります。 1DDにパッシブラジエーターを足すという変則的な構成が気になり、試聴の段階から期待して聴いてみました。耳に入れた瞬間にハッキリ感じたのは、シングルドライバーとは思えない音の解像感です。各楽器の音が混ざり合わずに空間に独立して並ぶ様子には驚かされました。 低域は量感で押すタイプではなく、打撃の素早さと輪郭の硬さが際立ちます。バスドラムのキックが鳴ると、硬い芯が立ち上がってから余計な残響を残さずにスッと引いていきます。この打撃の収まりが速いため、テンポの速いドラムや電子音が詰まったトラックでも低音が他の帯域を覆い隠すことがありません。ズシっと重い沈み込みを一番に期待すると大人しく感じるかもしれませんが、テンポ感を味わうにはちょうど良い弾力だと思います。 中音域はボーカルの位置がクリアに手前に立ちます。女性ボーカルとアコースティックギターが中心の音源を流すと、歌声の立ち上がりから声の抜け際まで滑らかに伸びていくのが分かります。男性ボーカルも声の太さが失われず、前にしっかり出てくるのが好印象でした。 高域は明るく繊細で、音の粒立ちがハッキリ見える印象を受けます。シンバルやハイハットの打ち音が鳴ると、微細な余韻まで綺麗に空間に残ります。高音の刺激を気にする方にはノズル交換という選択肢があり、付属の真鍮ノズルへ付け替えると高域の角が少し丸くなって落ちついたトーンに変化します。 解像感の高さと分離の良さは、このイヤホンの大きな強みだと感じます。音が密集するサビの展開でもパートごとの位置関係が崩れません。同じく価格帯が近くシングルDDで人気のDUNU Titan X(実売約22,000円)と比べると、Titan Xがマイルドで扱いやすい音なのに対し、EA1000は細かい音の微細な質感までハッキリ拾い出すキャラの立ち方をしており、明確な違いが楽しめます。 このクリーンな低音の空気感は、リア腔の空圧を整える6mmパッシブラジエーターがうまく機能しているからでしょう。真空スパッタリング技術を用いた紫金振動板も反応の速さに寄与しているはずです。 筐体は鏡面仕上げの金属シェルにガラスパネルを合わせたデザインで、所有する喜びを感じられます。ただ、フルメタル筐体特有の重みがあるため、イヤーピースの選択を誤ると少し下に引っ張られる感覚がありました。背面のベント構造の影響で外の音がわずかに聞こえてくるため、遮音性は控えめな部類に入ります。 総評: EA1000 Fermatは、2万円台前半の製品として音のくっきり感と分離の良さが群を抜いており、買って満足できるイヤホンだと思います。シングルドライバーらしい音の自然なつながりを保ちながら、ここまで細かな音のニュアンスまで拾える点は素直に気に入りました。ズッシリとした重低音だけを求める方には向きませんが、ボーカルの明瞭さや繊細な音の粒立ちを楽しみたい方には自信を持っておすすめできます。気になる方はぜひ試聴してみてください。
— Gadgetal編集部
スペックSPECIFICATIONS
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